ファニー・ヘンゼル(F.メンデルスゾーンの姉)自筆譜アートフレーム:《Das Jahr(一年)》 〜ピアノのための12の性格的小品より『12月』
¥14,630
Fanny Hensel (1805–1847)
Das Jahr
Zwölf Charakterstücke für das Forte-Piano
H 385: XII. Dezember
「F.メンデルスゾーンの姉」を超えて 〜12か月の音物語
ファニー・ヘンゼル(Fanny Hensel、1805–1847)は、近年、作曲家としての才能・業績が大きく再評価されているメンデルスゾーン家の音楽家です。彼女は著名な作曲家フェリックス・メンデルスゾーンの姉であり、当時のドイツ音楽界で女性として活躍した草分け的な稀有な存在でした。ピアニストとしても優れ、自作のピアノ曲を家庭内サロンで演奏しており、その才能は弟フェリックスをはじめ同時代の記録からもうかがえます。二人は幼少期から連弾や作曲のアイデアを共有し、離れて暮らす時期にも頻繁に手紙で楽想をやりとりするほどの深い絆で結ばれていました。しかし当時は、女性音楽家への評価や発表機会が限られており、多くの作品は社会的制約の中で長らく埋もれていました。こうした背景のもと、1830年にはファニーの曲の一部がフェリックスの名前で出版されたこともあり、この出来事は姉弟の信頼関係と同時代の状況を象徴しています。
『Das Jahr(ザス・ヤール、「一年」の意)』は、1年12か月をテーマにした12曲のキャラクター・ピースからなる大作です。12月を描く『Dezember』は、エネルギッシュな「Allegro molto(非常に速く、力強く)」で始まり、壮大な終結部で締めくくられます。一部研究者は、この終結部にバッハのコラール的要素が反映されている可能性を指摘しており、表情豊かな音楽として近年演奏の機会も増えています。
自筆譜を見ると、各月の譜面余白にファニーの夫で画家のウィルヘルム・ヘンゼルによる挿絵が描かれ、音楽と視覚芸術の融合を楽しむことができます。また各曲の前後には中表紙のような白紙のページがあり、次の月に関係する詩やモットーが小さく記されています。
この12月には、ルターのクリスマス賛美歌『Vom Himmel hoch, da komm ich her(天高くから地上に来たる)』という歌詞が白紙ページの中央に小さな活字で書かれ、洗練された端正なデザインが、より静謐で神聖な印象を与えています。夫の描く挿絵もまた、祝福を受ける天使と多くの小天使が描かれ、単なる自筆譜を超えた音楽と視覚芸術が一体となった作品となっています。
●プリントタイプ/高精細ジークレープリント
●出力紙/ドイツ製ハーネミューレ ファイン・アート紙(アシッドフリー)
●額縁/UVカットアクリルガラス、中性紙マット、吊元金具(額側)、吊紐、外箱
●その他、仕様等については、下記をご確認ください。
※Pay IDからご覧の方は下記URL(当店サイト)に
額の色目、仕様等、詳しく載っていますので、ぜひご確認下さい。
https://apollon.kooki-museum.com
<商品画像と実物の色味について>
商品の色味については、できる限り実物に近づけるよう調整を行っておりますが、お使いのモニター設定や機種、お部屋の照明環境によっても、実際の商品と異なって見える場合がございます。また、所蔵機関のスキャニングデータに基づくため、オリジナルの自筆譜と色味が異なることもございます。あらかじめご理解いただきますようお願い申し上げます。

▼フレームサイズ(B)Typeのサンプル画像です。※(A) Typeは上部画像をご確認ください。
※(A)Typeはオリジナルの自筆譜とほぼ同サイズです。


▼【Reference】
YouTube Channel: Sarah Rothenberg - トピック