ブラームス 自筆譜アートフレーム:間奏曲 イ長調 作品118 第2番 (「6つの小品」作品118より)
¥14,630
Brahms, Johannes (1833–1897)
Intermezzo A-Dur, op. 118 Nr. 2
老ブラームスの子守歌
〜柔らかな静けさに宿る深い響きと創作の軌跡〜
ヨハネス・ブラームスの作品118は、ブラームスが60歳を迎えた1893年、晩年にあたる時期に完成された《6つの小品》から成るピアノ作品集です。ブラームスが亡くなる4年前、また長年親交のあったクララ・シューマンが世を去る3年前の作曲にあたり、この頃のブラームスは創作の集大成ともいえる内面的な表現に重きを置いていたと考えられています。
この曲集は、ブラームスの円熟した音楽性が反映され、華やかな技巧を控え、静けさと深い感情を湛えた作品として知られています。どこか遠くを見つめるようなまなざしや、心の奥に語りかけるような佇まいがあり、演奏者と聴き手の双方に、深い余韻と静謐な感動をもたらしてくれるようです。
とりわけ、この第2曲《間奏曲 イ長調(作品118-2)》は、穏やかな旋律と内省的な響きが印象的で、一部の演奏家や聴き手のあいだでは「老ブラームスの子守歌」などと形容されることもあるようです。
タイトルにもある「間奏曲(Intermezzo)」という語は、もともとオペラや劇の幕間に演奏される音楽や、大規模な作品の合間に置かれる楽章を指していましたが、19世紀後半になると、より詩的で自由な性格をもつ小品にも用いられるようになり、やがてそうした用法が定着していきました。
この作品における「間奏曲」も、いわゆるジャンル名ではなく、詩的・内省的な性格を暗示する「気分のタイトル、雰囲気のタイトル」と言えるようです。つまり、「間奏曲」とは言っても、他の作品の「間」をつなぐ音楽ではなく、完全に独立した楽曲であり、その名称には、詩的な響きと心理的なニュアンスが込められている、と解釈されています。ちなみに、作品118に収められた6曲のうち、4曲が「間奏曲」と名付けられており、ブラームスがこの語をいかに好んで用いていたかがうかがえます。
この曲もまた、単独で演奏される機会が多く、ブラームスのピアノ作品の中でも特に高い人気を誇ります。
この作品集は、長年にわたり深い友情と音楽的信頼で結ばれていたクララ・シューマンに献呈されています。今更の話ですが、クララはブラームスの大切な理解者であり、彼女との交流はブラームスの創作にとって重要な精神的支えであり、ふたりの関係は、単なる音楽的な師弟や友人という枠には収まりきらない、繊細で重層的なものであったことが、多くの書簡や逸話からうかがわれます。
この第2曲は、リサイタルの終曲やアンコールとしても好まれ、今日に至るまで多くの演奏家や聴衆に愛され続けています。
自筆譜をみると、修正がほとんど見られず、筆致も整っていることから、出版社に提出する直前の形、いわゆる清書稿に相当する段階のものと考えられており、ブラームス晩年の創作のありようを知る上でも、貴重な手がかりを与えてくれる資料だと思います。
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<商品画像と実物の色味について>
商品の色味については、できる限り実物に近づけるよう調整を行っておりますが、お使いのモニター設定や機種、お部屋の照明環境によっても、実際の商品と異なって見える場合がございます。また、所蔵機関のスキャニングデータに基づくため、オリジナルの自筆譜と色味が異なることもございます。あらかじめご理解いただきますようお願い申し上げます。

▼フレームサイズ(B)Typeのサンプル画像です。※(A) Typeは上部画像をご確認ください。


▼【Reference】
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