ショパン 自筆譜アートフレーム:ノクターン第18番 ホ長調 Op. 62-2(別途Op. 62-1あり)
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Chopin, Frédéric (1810-1849)
Nocturne No. 18 in E major, Op. 62 No. 2
ショパンがこのノクターンを完成させたのは1846年。39歳で亡くなる3年前、晩年の作品です。しかし、この曲からは悲壮感よりも、むしろ洗練された静けさと成熟した表現が感じられます。Op. 62の2曲のノクターンは、ショパンが生前に出版した最後のノクターンであり、いわばこのジャンルの“締めくくり”として書かれた作品とも言えそうです。
ノクターン第18番は、ホ長調という穏やかで優雅な調性を持ちながら、その構成は意外にも複雑です。一見、A–B–A'というシンプルな三部形式に見えますが、各セクションの中ではメロディが微妙に変化し、リズムが揺れ、装飾が増減するなど、音楽が静かに呼吸するように動いていきます。
ショパンのノクターンといえば、美しい旋律と繊細な装飾が特徴ですが、この曲では特に“細部”に磨きがかかっています。中間部では、右手がきらびやかな装飾音を連ね、左手がそれを穏やかに支える——このバランス感覚こそが、いかにもショパンらしい特徴です。
ちなみに、このノクターンの自筆譜は非常に几帳面に書かれており、スラーやペダルの位置に至るまで細かく指定されています。ショパンは「印刷譜では細かなニュアンスが失われる」と、不満に思っていたと言われています。自筆譜を眺めると、彼の音楽に対する繊細なこだわりが伝わってきます。装飾音のタイミングひとつにしても、どれほど緻密に音を扱っていたのかが分かります。
また、このノクターンは弟子たちにも弾かせていたことが知られており、ショパンは実演を通じて音楽を伝えることを重視していたことが伺えます。演奏会向けの派手さはありませんが、だからこそ“弾き手の中にしみ込む”ような音楽が求められ、ピアノと静かに向き合い、その一音一音に意味を込めて奏でることがなにより大切な曲なのでしょう。
演奏そのものは、超絶技巧を競うような難曲ではありません。しかし、だからこそ“音色のコントロール”や“時間の流れの扱い方”が試される、非常に奥深い作品です。淡々と美しいだけでは足りず、一音一音に表情を宿すことが求められるのでしょう。
このノクターン第18番は、華やかさではなく、ショパンが最後まで追い求めた「詩的なピアニズム」の結晶とも言えるのではないでしょうか。聴けば聴くほど、弾けば弾くほど、その密やかな豊かさに気づかされる一曲です。
●プリントタイプ/高精細ジークレープリント
●出力紙/ドイツ製ハーネミューレ ファイン・アート紙(アシッドフリー)
●額縁/UVカットアクリルガラス、中性紙マット、吊元金具(額側)、吊紐、外箱
●その他、仕様等については、下記をご確認ください。
※Pay IDからご覧の方は下記URL(当店サイト)に
額の色目、仕様等、詳しく載っていますので、ぜひご確認下さい。
https://apollon.kooki-museum.com
▼部分アップ
裏面の楽譜が写ってますが、所蔵先のオリジナルSCANデータに入っていますので、実際の自筆譜に入っているものと思われます。
商品の色味については、できる限り実物に近づけるよう調整を行っておりますが、お使いのモニターの設定やお部屋の照明環境によって、実際の商品と異なって見える場合がございます。また、所蔵機関のスキャンデータに基づくため、オリジナルの自筆譜と色味が異なることもございます。あらかじめご理解いただきますようお願い申し上げます。

▼ 各種フレームの詳細です。



▼フレームサイズ(B)Typeのサンプル画像です。※(A) Typeは上部画像をご確認ください。


▼【Reference】
YouTube Channel: Chopin Institute