メンデルスゾーン 自筆譜アートフレーム:フーガ ヘ短調(ピアノのための《前奏曲とフーガ》 作品35-5 より)
¥14,630
Mendelssohn-Bartholdy, Felix (1809–1847)
Fuge f-Moll aus Präludien und Fugen für Klavier, Op. 35 Nr. 5
1835年の暮れ、26歳のフェリックス・メンデルスゾーンは、《前奏曲とフーガ》作品35の第5曲、ヘ短調を完成させました。この曲には複数の自筆譜が残されていますが、今回紹介する譜面は贈呈用と考えられるもので、最後には「若きクララ・ヴィーク嬢への親しい思い出として」との献辞が記され、日付は1835年12月30日と書かれています。クララ・ヴィークは後にロベルト・シューマンと結婚し、クララ・シューマンの名で知られる人物です。当時16歳だったクララはすでにピアニストとして注目を集めており、この献辞は若き才能への敬意や親しみを込めたものと受け止められています。
音楽的には、前奏曲で分散和音やアルペッジョが流麗に繰り返され、軽やかさと繊細な抒情が漂います。続くフーガでは、短い主題に基づいた対位法的な展開が織り込まれ、緻密さと推進力が際立ちます。背後にはバッハ《平均律クラヴィーア曲集》への深い理解が感じられ、古典的な形式と19世紀的な感性が自然に結びついているようです。
この年、メンデルスゾーンはライプツィヒの楽団で指揮活動に追われる日々を送っていました。そのような中で、このように精緻なピアノ作品を完成させたことは、メンデルスゾーンの創作への集中と持続的な情熱を示していると言えるのではないでしょうか。
また、1829年にベルリンで《マタイ受難曲》を復活演奏して以来、メンデルスゾーンはバッハの音楽を近代に広める上で大きな役割を果たしてきました。ヘ短調フーガには、そうしたバッハへの深い関心と尊敬の念が色濃く反映されているように思われます。
クララへの献辞とともに伝わるこの作品は、単なる楽曲にとどまらず、若きピアニストとの交流や、作曲者として歩みを進めるメンデルスゾーンの姿を映し出すものとしても興味深い存在です。
※四切サイズの譜面はやや小さく感じますが、オリジナル自筆譜の資料を参考に、ほぼ同じサイズでつくっています。
《商品説明》
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<商品画像と実物の色味について>
商品の色味については、できる限り実物に近づけるよう調整を行っておりますが、お使いのモニター設定や機種、お部屋の照明環境によっても、実際の商品と異なって見える場合がございます。また、所蔵機関のスキャニングデータに基づくため、オリジナルの自筆譜と色味が異なることもございます。あらかじめご理解いただきますようお願い申し上げます。

▼フレームサイズ(B)Typeのサンプル画像です。※(A) Typeは上部画像をご確認ください。


▼【Reference】
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