ショパン 自筆譜アートフレーム:即興曲 第3番 変ト長調 作品51
¥14,630
Chopin, Frédéric (1810-1849)
Impromptu No. 3 in G-flat major, Op. 51
〜円熟のショパンが紡ぐ深く静かな音のコトノハ〜
ショパンがこの《即興曲 作品51》を作曲したのは1842年、32歳のときのことです。すでにパリの社交界や音楽界で名声を確立していたショパンは、作曲家としても円熟の時期にあり、サロン文化を代表するような存在となっていました。その一方で、体調はあまり思わしくなく、演奏活動を減らし作曲に重点を置く生活へと移行していた時期でもあります。
《即興曲》というタイトルは、あたかも即座に生まれた音楽のような印象を与えますが、この作品には、むしろ深く練り上げられた構成と、繊細な抒情が感じられます。ショパンは、生涯に4つの即興曲を書いていますが(出版順ではこの作品が3番目)、この作品では、以前に発表した即興曲よりも自由な展開と、落ち着いた表現が目立ち、装飾的というよりも静かな余韻を大切にするような佇まいが感じられます。
作品冒頭は、やや控えめながらも優美な旋律で始まり、やがて軽やかな舞踏風の中間部へと進みます。まるで当時のパリのサロンに差し込む午後の光のように、静かであたたかな雰囲気が漂います。そして再び主題が戻るとき、音楽は少し違った表情をまとい、さりげなく幕を閉じます。派手さよりも、日々の中でふと心に染みるような...そんな深みのある静かな傑作ではないでしょうか。
自筆譜の右上の文字を解読したところ、フランス語で以下のように記されています。
Impromptu pour le pianoforte
dédié à Madame la Comtesse Esterházy
née Comtesse Batthyány
Op. 51
par F. Chopin
(ピアノフォルテのための即興曲。エステルハージ伯爵夫人(旧姓バッティアーニ伯爵令嬢)に献呈 作品51 F・ショパンより)
と訳せるこの献辞は、作曲者の想いを直接伝える貴重な筆跡です。ショパンは多くの作品を、親交ある貴族の女性たちや音楽の支援者に捧げていますが、それは単なる形式的な習慣ではなく、音楽を通じた敬意や感謝の表現だったと考えられています。
また、楽譜に記されたショパンの筆跡には、音楽に対する深い集中と、細部へのこだわりが見てとれます。音符や記号の一つひとつに、想いが宿っているかのようです。この一枚の楽譜には、ただ音の指示だけでなく、当時の空気や、ショパン自身の息遣いまでもが封じ込められているように感じられるのではないでしょうか。
《商品説明》
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<商品画像と実物の色味について>
商品の色味については、できる限り実物に近づけるよう調整を行っておりますが、お使いのモニター設定や機種、お部屋の照明環境によっても、実際の商品と異なって見える場合がございます。また、所蔵機関のスキャニングデータに基づくため、オリジナルの自筆譜と色味が異なることもございます。あらかじめご理解いただきますようお願い申し上げます。なお、作品によっては、裏面の楽譜が透けて見えるような画像がございますが、これは所蔵先のスキャニングデータに起因するもので、実際の自筆譜原本に裏写りがあるものと考えられます。

▼フレームサイズ(B)Typeのサンプル画像です。※(A) Typeは上部画像をご確認ください。


▼【Reference】
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