グリーグ 自筆譜アートフレーム:「朝」〜《ペール・ギュント》より(作品23 第13曲)
¥16,830
Grieg, Edvard (1843–1907)
Peer Gynt, Op. 23, Nr. 13
“Morgenstemning” (Morning Mood)
Akt IV, Szene I
〜自然の息づかいを音に託して〜
ノルウェーの作曲家エドヴァルド・グリーグ(Edvard Grieg)が手がけた劇付随音楽《ペール・ギュント》は、同国の劇作家ヘンリック・イプセンの同名戯曲の上演のために、1874年から1875年にかけて作曲されました。グリーグが32歳の時のこの作品は、全27曲(番号付きの26曲と番号なしの1曲)からなり、物語のさまざまな場面に彩りを添え、登場人物の心情を音楽で巧みに描き出しています。
とりわけ広く知られるのが、第13曲《朝》(Morgenstemning/Morning Mood)です。この曲は第4幕の冒頭に登場し、主人公ペール・ギュントが北アフリカの砂漠地帯(一般にはモロッコ周辺とされる)で夜明けを迎える場面を音楽で表現しています。しかし、そのフルートとオーボエによる素朴で優しい旋律と静かに広がる響きは、実際には故郷ノルウェーの山々や湖畔に差し込む朝の光景を思わせるという声も少なくありません。グリーグ自身は、特定の風景に限定せず、朝という時間が持つ普遍的な美しさと静けさを、音楽を通じて描こうとしたのではないでしょうか。
フルートとオーボエによって奏でられる素朴でなだらかな旋律は、徐々に弦楽器やホルンへと引き継がれ、夜明けの静寂から少しずつ光が満ちていく様子を繊細な音の層で重ねながら展開していきます。技巧を誇示することなく、自然の息遣いをそのまま映し出すかのようなその旋律は、今も多くの人々の心に静かな感動と安らぎを届けているようです。
また、この《朝》は初演から十数年後の1888年に、グリーグ自身によって演奏会用に再構成された《ペール・ギュント 組曲 第1番》(作品46)の第1曲として新たに生まれ変わりました。劇音楽の枠を超え、独立した楽曲として親しまれるようになり、現在では組曲版を通じて交響詩にも似た豊かな魅力を持つ作品として広く知られています。
なお、自筆譜にはこの曲が「No.14」と記されている一方、一般的には13曲目として扱われています。この曲番号のずれは、1886年にオスカー・ハルヴォルセンが管弦楽編曲を手がけ、《ペール・ギュント》に追加された「花嫁の行列の通過(Brudefølget drager forbi)」などの曲の組み込みに起因し、これらの追加や編曲により曲目の配列や番号が改訂され、版によって異なる構成が生まれているようです。この事情は音楽学者の間でも《ペール・ギュント》の成立過程や各版の相違を理解するうえで重要なポイントにもなっているそうです。
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<商品画像と実物の色味について>
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▼【Reference】
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