フランシスコ・タレガ 自筆譜アートフレーム:「アルハンブラの思い出」
¥14,630
Tárrega, Francisco (1852–1909)
Recuerdos de la Alhambra
(early title: Improvisación ¡A Granada! Cantiga Árabe)
響きの記憶、指先の詩情
〜トレモロが描く、アンダルシアの幻影〜
スペイン南部、アンダルシアの古都グラナダ。
丘の上に佇むアルハンブラ宮殿は、かつてイベリア半島を支配したイスラム王朝の栄華を今に伝える、精緻で幻想的な建築です。
スペインのギターの詩人、フランシスコ・タレガがこの地を訪れた際の感銘をもとに書いたとされる《アルハンブラの思い出》は、1899年、タレガ47歳の作品。クラシックギター音楽の礎を築いたタレガの代表作にして、世界中で愛され続ける名曲。
初期には「Improvisación ¡A Granada! Cantiga Árabe(グラナダへの即興曲 アラブの歌)」というタイトルで記されており、本自筆譜の原本はその当時の貴重な資料でもあります。
この作品は、ギターのトレモロ奏法を駆使し、アルハンブラ宮殿の噴水の水音や、アンダルシアの風が吹き抜ける回廊の静けさを想起させるような、詩的で繊細な響きに満ちています。
技巧的にも高い難度を持ち、ギタリストにとっては大きな挑戦であると同時に、聴く者の心を深く揺さぶる抒情性をたたえた名曲です。
自筆譜の右上には、タレガ自身の手による献辞が残されており、次のように記されています:
「私の優秀な弟子、コンチータ・G・デ・ジャコビ夫人へ
師であり友より フランシスコ・タレガ
マラガ、1899年12月8日」
この自筆譜は後に、作曲家フレデリック・モンポウの手に渡り、現在はバルセロナ音楽博物館に所蔵されています。良好な保存状態のまま、タレガの筆跡や当時の創作の痕跡を今に伝える貴重な文化遺産のひとつです。
《アルハンブラの思い出》は、その抒情的な旋律から映画や映像作品にもたびたび取り上げられてきました。
たとえば、スタジオジブリの長編アニメーション『思い出のマーニー』(2014年)では、主人公の幼き記憶を呼び起こす重要な旋律として用いられ、物語の核となる情緒を静かに支えています。
また、映画『キリング・フィールド』(1984年)のエンドロールでは、「エチュード」という題でシンセサイザーによるアレンジの《アルハンブラの思い出》が流れ、戦禍の記憶に深い余韻を添えました。
寂の中に揺れるトレモロ──そこに宿るのは、アルハンブラの美しさを追憶する、静かな祈りのような響き...。時代や国境を越え、心に語りかけるこの旋律は、これからもなお、世界中の人々の記憶とともに生き続けることでしょう。
《商品説明》
新しいインテリア、アート、アートポスター、額モノとして、インテリアコーディネートをお楽しみ下さい。
●プリントタイプ/高精細ジークレープリント
●出力紙/ドイツ製ハーネミューレ ファイン・アート紙(アシッドフリー)
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※Pay IDからご覧の方は下記URL(当店サイト)に
額の色目、仕様等、詳しく載っていますので、ぜひご確認下さい。
https://apollon.kooki-museum.com
<商品画像と実物の色味について>
商品の色味については、できる限り実物に近づけるよう調整を行っておりますが、お使いのモニター設定や機種、お部屋の照明環境によっても、実際の商品と異なって見える場合がございます。また、所蔵機関のスキャニングデータに基づくため、オリジナルの自筆譜と色味が異なることもございます。あらかじめご理解いただきますようお願い申し上げます。

▼フレームサイズ(B)Typeのサンプル画像です。※(A) Typeは上部画像をご確認ください。


▼【Reference】
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