グリーグ 自筆譜アートフレーム:『蝶々』 《抒情小品集》第3集 作品43 第1曲 /(Windingiana)
¥14,630
Grieg, Edvard (1843–1907)
Lyriske Stykker, Op. 43, Nr. 1
„Sommerfugl“ (Butterfly)
《Windingiana》(Albumblad)
E.グリーグ《蝶々》あるいは《Windingiana》 〜抒情小品〈蝶々〉献呈譜に宿る旋律〜
ノルウェーの作曲家グリーグが1886年(43歳)に作曲した有名な《抒情小品集》第3集 Op.43の第1曲《蝶々(Sommerfugl / Butterfly)》。これと同一の楽曲でありながら《Windingiana(Albumblad)》というタイトルのこの自筆譜。実は出版用とは別に、クララ・ヴィンディング(Clara Winding)という親しい女性への個人的な贈り物として記された自筆譜です。
譜面に記された『Windingiana』というタイトルは、クララの姓(Winding)に由来する造語です。「〜iana」という語尾は音楽や文学でしばしば用いられるラテン語由来の形式で、19世紀の作曲家たちが親愛や敬意を込めて好んで使った命名法のひとつです。「〜に関連するもの」「〜に捧げるもの」という意味を持ち、この自筆譜がクララにちなんだ音楽的な“肖像画”または“アルバムの一葉(ひとひら)”として贈られたことを示唆しています。曲が持つ軽やかで優美な性格そのものが、クララの人柄や印象に重なったのかもしれません。
《蝶々(Sommerfugl)》は、風に乗って舞う蝶の姿を思わせる、繊細かつ優雅な旋律が魅力の小品です。グリーグは Allegro grazioso(優美な速さで)という指示のもと、技巧的なトリルやアルペジオを巧みに織り込みながら、蝶の羽ばたきのような音の情景を描いています。
この自筆譜の末尾には、グリーグ自身による献辞「Til Clara Winding d. 10 Maj 1886 fra Edvard Grieg」
(クララ・ヴィンディングへ 1886年5月10日 エドヴァルド・グリーグより)
と記されており、明らかに個人的な贈り物として用意された特別な楽譜であったことがわかります。
19世紀の音楽家たちにとって、自筆譜を親しい知人に贈る習慣は一般的でしたが、この《Windingiana》はそのなかでも特に装飾的で丁寧に書き込まれた、極めて貴重な献呈譜のひとつです。筆跡や表現記号の細部に至るまで、作曲家の繊細な感情や音楽的意図が宿っており、単なる楽譜以上の意味を帯びています。
クララ・ヴィンディングについての詳細な資料は残されておらず、グリーグとの具体的な関係性も明確ではありません。しかし、彼女はグリーグの音楽的交友関係において、少なくとも敬意を抱かれる存在であったことは十分に考えられます。
19世紀の音楽文化において、自筆譜は作曲家の感情や思考の痕跡を宿す、個人間の心の交流を象徴する大切な媒体でした。この《Windingiana》もまた、グリーグの心の一端が織り込まれた“音の贈り物”として、今も静かにその物語を語り続けているかのようです。
ちなみに、所蔵先のご担当者によると、この自筆譜は「Winding家」からの寄贈品だそうです。
《商品説明》
新しいインテリア、アート、アートポスター、額モノとして、インテリアコーディネートをお楽しみ下さい。
●プリントタイプ/高精細ジークレープリント
●出力紙/ドイツ製ハーネミューレ ファイン・アート紙(アシッドフリー)
●額縁/UVカットアクリルガラス、中性紙マット、吊元金具(額側)、吊紐、外箱
●その他、仕様等については、下記をご確認ください。
※Pay IDからご覧の方は下記URL(当店サイト)に
額の色目、仕様等、詳しく載っていますので、ぜひご確認下さい。
https://apollon.kooki-museum.com
<商品画像と実物の色味について>
商品の色味については、できる限り実物に近づけるよう調整を行っておりますが、お使いのモニター設定や機種、お部屋の照明環境によっても、実際の商品と異なって見える場合がございます。また、所蔵機関のスキャニングデータに基づくため、オリジナルの自筆譜と色味が異なることもございます。あらかじめご理解いただきますようお願い申し上げます。

▼フレームサイズ (B)Type のサンプル画像です。この作品は(B)Typeにのみタイトルが入ります。※フレームサイズ(A) Typeは上部画像をご確認ください。


▼【Reference】
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