ハイドン 自筆譜アートフレーム:皇帝讃歌(神よ、皇帝フランツを守り給え)」
¥14,630
Haydn, Joseph (1732–1809)
"Gott erhalte Franz den Kaiser"
Hob. XXVIa:43
〜ヨーゼフ・ハイドンの旋律が紡ぐオーストリアとドイツの国歌物語〜
私たちが国際スポーツ大会などで耳にする「ドイツ国歌」の旋律は、18世紀の大作曲家ヨーゼフ・ハイドンが作曲した『皇帝讃歌』(Hob. XXVIa:43)です。その力強く、どこか誇り高いメロディは、ドイツ国歌として現在も歌い継がれ、幅広い人々に親しまれています。
元来、この曲は1797年、ハイドン65歳の頃、オーストリア皇帝フランツ2世に捧げる賛歌として作曲されました。ウィーンで初演され、以降オーストリアでは慣習的に皇帝賛歌として歌われ、事実上の国歌のように親しまれました。
19世紀初頭、この旋律はオーストリア国外のドイツ語圏でも知られるようになり、学校教育や音楽会を通じて広がっていきました。1871年のドイツ帝国成立後も各地で歌われ、事実上、ドイツ国内で国歌のように歌われていました。
正式に国歌として採用されたのは第一次世界大戦敗戦後の1922年(ヴァイマル期)で、この際、旋律にホフマン・フォン・ファラースレーベンの歌詞を合わせた『Deutschlandlied』が公式国歌として定着しました。
現在のドイツ国歌も同じ旋律が用いられていますが、公的な場で歌われるのは歌詞の第三節のみです。この扱いは東西統一後に確認されています。ただし、ドイツには国歌を定める成文法は存在せず、国歌の扱いは慣行・行政上の合意によって運用されているとのこと。
他方、オーストリアでは第二次世界大戦後、戦後の政治的事情により『皇帝讃歌』の使用が控えられ、1946年にまったく新しい「オーストリアの歌」が正式に国歌として採用されました。このオーストリア国歌の旋律は、長年モーツァルト作とされてきましたが、近年の研究ではその帰属に疑問が呈され、モーツァルト以外の作曲者説も含め、研究・議論が続いています。したがって、ハイドンの『皇帝讃歌』の旋律が現在のオーストリア国歌に直接的な影響を与えたわけではありません。
このように、かつてオーストリア帝国の国歌として用いられた旋律が、現在ドイツ国歌として歌われていることに、オーストリアの一部の人々は違和感を覚えることもあると聞きます。それでも、『皇帝讃歌』の旋律はオーストリアとドイツ両国にとって音楽的な象徴であり続けています。
自筆譜には歌唱用のメロディやオーケストラ編成用の譜面、多くのスケッチも残され、作曲過程や音楽史を知るうえで貴重な資料となっています。音楽学的には原曲の調性や各種編曲(式典用の移調やオーケストレーションの差異)といった細部にも興味が向けられています。
《商品説明》
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<商品画像と実物の色味について>
商品の色味については、できる限り実物に近づけるよう調整を行っておりますが、お使いのモニター設定や機種、お部屋の照明環境によっても、実際の商品と異なって見える場合がございます。また、所蔵機関のスキャニングデータに基づくため、オリジナルの自筆譜と色味が異なることもございます。あらかじめご理解いただきますようお願い申し上げます。

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▼【Reference】
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