ショパン 自筆譜アートフレーム:エチュード Op.10-4 嬰ハ短調 〜「のだめ」も頑張って弾いていたあの曲です
¥14,630
Frédéric Chopin (1810–1849)
Étude in C-sharp minor, Op. 10 No. 4
"Torrent"
1830年代初頭、パリに移り住んだ若きショパンが書いた《12の練習曲 作品10》の中で、第4番 嬰ハ短調は、ことさら激しい動きをもつ一曲として知られています。右手の16分音符による急流のような音型が、冒頭から最後まで途切れることなく続き、リズムの揺れや強弱の変化が渦を巻くように展開されます
この曲には、しばしば「Torrent(激流、奔流)」という通称が用いられます。ただしこれはショパン自身が名づけたわけではなく、20世紀以降に演奏家や解説者の間で広まったもののようです。確かに、曲全体を包み込むエネルギーの密度や切迫感からは、自然の激しい流れを思わせるものがあります。
練習曲としては、主に右手の持続的な運動、素早い跳躍、また左右のバランス感覚などが求められます。ただ、これらの技術を単にこなすだけでは、この曲の魅力を十分に伝えきれないとも感じられます。急速な動きの中にも、細やかな陰影や音の方向性が垣間見え、それらが聴く人の心に訴えかけてくるような演奏に触れると、ショパンのエチュードが単なる技巧練習ではなく、一つの詩的な世界であることを感じさせられます。
このエチュードが書かれたのは1832年。ショパンが22歳のとき、パリでの生活が本格的に始まって間もない頃です。当初、この作品集はフェルディナン・ヒラーに献呈される予定だったという記録もありますが、実際に出版された譜面には、友人でもあったフランツ・リストの名が献辞として記されています。この献呈に関する経緯は、時代背景や人間関係を考える上でも興味深い話題のひとつとなっています。
この自筆譜原本は2004年12月にロンドンのサザビーズオークションに出品され、フレデリック・ショパン国立研究所が落札したとのことです。(実物は楽譜周りの余白部が非常に広いので、デジタル処理で余白部を小さくしています。)
この作品は、今日では多くのコンサートや録音で取り上げられているほか、日本のアニメ作品などでも登場する機会が見られます。たとえば『のだめカンタービレ』『ピアノの森』『四月は君の嘘』などで使われた場面を通じて、クラシック音楽に触れるきっかけになったという声も少なくないようです。
ショパンのエチュードは、聴き手にとっても演奏者にとっても、ひとつの探求の旅のような存在です。この嬰ハ短調の練習曲もまた、急き立てられるような音の流れの中に、内面の静けさや緊張が共存する不思議な魅力を湛えているように思われます。
《商品説明》
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<商品画像と実物の色味について>
商品の色味については、できる限り実物に近づけるよう調整を行っておりますが、お使いのモニター設定や機種、お部屋の照明環境によっても、実際の商品と異なって見える場合がございます。また、所蔵機関のスキャニングデータに基づくため、オリジナルの自筆譜と色味が異なることもございます。あらかじめご理解いただきますようお願い申し上げます。

▼フレームサイズ(B)Typeのサンプル画像です。※(A) Typeは上部画像をご確認ください。


▼【Reference】
YouTube Channel:Chopin Institute